三浦展 下流同盟

三浦展第二弾。

 ウォルマートが進出すると、家族経営の店が潰され、街は雇用の場を失い、不動産税の税収が減り、地元の新聞は広告料が減り、ウォルマートのスーパーセンターの売上はウォルマートの地元アーカンソー州にいってしまい地元には残らない・・・

 オーナーが地元に無いチェーンストア、あるいは多国籍企業全体に当てはまる問題。利益を地元に還流させない外部性は意識して対策していくことが課題であろう。

パリには全長にして1600kmの道路があるが、そのうち250kmにおよぶ街路で1階にオフィスや住宅が入るのを禁止している。この250kmのうち19kmの1階はかならず商業か手工業としなければならない。また、21kmは手工業保護が課される街路で、1階の既存手工業計床は手工業床系床以外へのものへ転用できず、商業系床は商業系床か手工業系床以外に転用できない。服飾や工芸などの職人に加え、肉屋や魚屋、チーズ屋も職人とみなされている。

アーティストのアトリエや商店が集まってくる街は価値が維持されるだろう。逆にシャッターを閉じた商店が増え、マンションに切り替わってる街は衰退傾向であり危険サインとして考えていいだろう。

三浦展 脱ファスト風土宣言

不動産投資の一貫として、街を見極めるための知見を仕入れている。一言で言ってしまえば、車が主役であることが全ての元凶ということで話が終わってしまうが、文化破壊先進国の欧米を参照等して書かれた、参考になる記述があったのでいくつか。

アメリカで建築家アンドレス・デュアーニらによって提唱されたニューアーバニズム とは、近代の都市づくり(アーバニズム)と戦後の郊外スプロールを反省・改善し、ヒューマンスケールと親密感を持った伝統的なスモールタウンに見られる、持続性のある環境の質を現代の開発にもたらそうとする運動である。ニューアーバニズムの創始者たちは、アメリカのファスト風土化の反省をふまえて「ディバーシティ」「ウォーカビリティ」「コンパクトネス」の三原則を提示している。これらは安全・安心にとっても重要な概念である。また、歴史的な街の遺伝子を現代的に再現し、「ローカル・エモーション」と呼ぶ特有の「地域情緒」をつくることを提案している。

 完全に同意。これが具現化されてるのが神戸だと思うが、どうだろうか。歩行性とコンパクト性という点で、横浜を上回っている。空港や近くの淡路島、六甲山を考えたら多様性も?w

建物周辺の緑の環境によって、外気温が36℃の時、「経堂の社」のわが家ではエアコンをつけることなく、27℃で快適に暮らせるのである。北側の樹木の役割は、冷気を生成することなのである。南側の樹木は外から押し寄せてくる熱を遮断する役割を果たす。外部環境を「天然の空調装置」として機能させることで、夏の涼しさをつくりだすだけでなく、窓から見える心地よい風景をも同時につくりだし、贅沢な生活の質をもらたす。

歴史のある高台一種低層地域の価値は、敷地内外にある時間をかけて成長した大きな樹木にもあるだろう。逆に、桃園は樹木が無いせいかインパクトに欠けるものがあった。

樹木に囲まれたマンションの例

世田谷の高級マンションがかかえるウラ事情 [高級マンション] All About

2015年10月16日 米国株の見通し

Q3決算が出始めている。先日のチャイナ・ショックは中国バブルの危険性の認識が行き渡った結果だったが、具体的な決算実績はどうなるか注目される。

eワラントの土居雅紹氏は、インテリトラップと呼んで、業績に株価が1年程度先行するタイムラグと、実態の業績と決算発表が約1ヶ月半遅行するという2つのタイムラグについて注意喚起している。

PERで割安株を狙うと相場に負ける理由:インテリトラップを避けるツボ

業績発表のタイムラグがどうなるかは決算発表で明らかになってくるだろうが、株価と業績のタイムラグの投資方針への反映は、株価が持ち直しているので判断が難しい。中国経済は外貨準備高や経済・株価の弥縫策で数年は持ちこたえるであろうが、その後での崩落をモニタリングするしかない。

VIXは現在15.05、ここ2,3週の上げ相場で大分落ち着いている。アメリカ経済は好調だろうが、US株はグローバル企業が多く、ドル高と海外業績悪化で収益が懸念される。私の勤務先もAPACリージョンは経費削減を言われているのが実態。APAC状況の業績、株価への影響度がわからないので、ここはキャッシュポジションとして見極めたい。

最後に政治の観点から検討したい。北野幸伯氏は、AIIB以降米中は戦争状態に入り、中国の経済が悪化している実態を情報戦として拡散するだろうと予言し、その通りの状況となっている。VW不正問題発覚も、中国で最大規模であり友好関係にあるVW、ドイツ経済への経済戦の一環と思われる。次も近いうちに中国関連で何か出てくるだろう。やはりキャッシュポジションが安全ということになる。

こうして見ると、ベンチマークからの乖離に乗じて安全に儲けるという投資方針から判断しても、現時点ではキャッシュ1択ということになるだろう。

東京のどこに住むのが安心か 山崎隆

賃料の高い立地は稼げる人間の好むところであり、物件は収益還元法で考え限定価格で買ってはいけないと、かねてより主張している山崎隆氏の、大震災後改訂版。

 

価格と賃料から見たお買い得な町

価格と賃料で4象限に分けると、A「価格、賃料とも高い」(広尾、赤坂、六本木)、B「価格が高くて賃料が安い」(二子玉川、浜田山、吉祥寺)、C「価格は安いが賃料が高い」(池袋、日本橋人形町)、D「価格、賃料とも安い」(立川、八王子、上石神井)となる。Cは下町や湾岸エリアが含まれ、地震や水害に要注意である。

中古価格2000万、賃料10万から中古価格10000万、賃料40万のスケールでプロットされているが、収益還元という点では中古価格=賃料×200の線で分けるべきと思う。そうすると割安なのが賃料の高い順に、8000万-賃料40万のラインでは代々木・新宿、池袋、大塚・巣鴨、浅草、蒲田、錦糸町・両国、押上、北千住、町屋、八王子となる。9000万-賃料40万のラインの下方にあるのは原宿・表参道、恵比寿、赤坂・六本木、自由が丘、目白、都立大学日本橋人形町、市ヶ谷となる。傾向が見えてこないだろうか。

 

では、郊外や地方都市にある実家の近くに住みたいという人は、どう考えればいいだろうか。親が近くにいることが便利なのは子供が小さい時だけなのだから、必要な時期だけ賃貸に住むのはどうだろうか。あとは親の介護が必要になった時も近くが便利なこともある。いずれにしてもそれほど長い期間ではない。

 合理的な結論だが、意外と盲点になりがちと思う。限定価格での購入を避けつつ、地縁・血縁による便益を得るための工夫を模索していくべきだろう。

 

マンションvs戸建て 戸建てが有利そうだが?

戸建てに興味が出てきた。ので比較表を作ってみた。結局どっちがよいのか?金額面に限って比較すると、値引き金額 vs 土地(更地)の安さ+賃貸併用の収益性で変わってくるとしか言えない。いずれにせよ、不況時に安くなっているタイミングで比較するしかないし、マンションも土地も個別性が高いので出物同士で比較するしかない。

 

■マンションのメリット
¥交通利便性の高い立地
・断熱性
・防犯性
・眺望
・共用施設、共用サービス
¥入手容易性、流通性
¥値引きの可能性

■戸建てのメリット
¥管理費、修繕費が割安(修繕費は年20-30万程度、DIY可能)
¥管理、改修、売却の自由度
・良好な周辺環境の可能性

※建売の場合
¥値引きの可能性

※注文住宅の場合
¥賃貸併用可能
・自由度の高い設計
・品質管理可能
¥土地の安値取得の可能性

 

参考 木造一戸建ての修繕の目安(期間30年間)日本FP協会の試算

補修内容 点検時期の目安 1回当りの費用 実施回数 合計金額
外壁塗装 10~15年 100万円 2回 200万円
屋根塗装(スレート葺) 15~20年 50万円 2回 100万円
軒先・軒裏塗装 15~20年 30万円 2回 60万円
樋・床下メンテナンス 15~20年 30万円 2回 60万円
シロアリ防除 5年 20万円 6回 120万円
クロス張替 7~10年 20万円 3回 60万円
サッシまわりコーキング 7~10年 30万円 3回 90万円
合計       690万円

 

参考2 住まいのメンテナンススケジュール 住宅産業協議会

http://www.hia-net.gr.jp/60_mente/60_sumai.html

 

高収入なのにお金が貯まらない人の背景

高収入なのにお金が貯まらない人の背景の解説が秀逸。この記事では「虚飾の消費」と言っているが、顕示的消費が仕事の一部となっている場合は、支出を削ろうにも削れない状況となっている。記事ではそこから事業化して経費で落とそうという話の流れになっているが、別の観点から考察を加えたい。

president.jp

顕示的消費の一部として、専業主婦や会食も含まれる訳だが、顕示的消費を行う人によく見られる職種としては、対人営業系の職種がメインとなってくる。確かに、自分もコンサル・営業をしていた時は服装や外食の支出が多くなっていた。一方、現在の技術系管理職では、最低限の見た目さえ気にしていれば、服も食事も非常に楽である。また、健康的な食事にできたり、気軽に運動できたり、仕事のペースが顧客に左右されないため健康にも良い。

ネット上では、営業系論客は実名で自分の宣伝を行い、技術系論客は匿名でデータを重視した議論を行っている傾向を感じる。営業系職種は当たれば収入は大きいのだが、継続性や安定性という点で疑問を感じる。また、営業系職種は雇用や給与が景気に左右されるということもあり、不況期にリスク性資産を購入する余裕を持ちにくい。予見可能性があり、計画的に支出を行えるという観点では技術系専門職の方が富裕層に近づけるだろう。

乳幼児期の住環境検討ポイント2

認可保育所のスケジュール

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ここから逆算すると、認可外保育施設への入所期間も考えると、9月以前に出産となることが望ましい。

 

 こちらもいろいろ載っている。やはり千代田区、港区最強である。

23kids.tokyo